実録−−司法書士奮闘記「福島からのSOS」
「福島からのSOS」
先週の金曜日、福島からのご相談の電話をいただいた。
借入先は某社(貸金業者)。
現状、返済困難に陥り、催促の電話におびえている・・・とのこと。
聞けば、もう10年以上も返済を続けていて、
今まで1日だって遅れたことはなかったという。
これだけ長い期間、借りたり返したり、を繰り返していたのであれば、
普通は「過払い金」が発生している。
某社(貸金業者)は、そんなことお構いなしに、
少しでも返済期日が遅れると、
自宅だろうが仕事先だろうが、容赦なく電話をかけてくる。
そこまでしない貸金業者、クレジットカード会社も多い中で、
某社(貸金業者)は、そういうことを平気でする業者の1つだ。
『月曜になればまた催促の電話がかかってくる、どうしたらいいでしょう・・・』
電話の向こうですすり泣いている。
これは週明けまで待てない!
ということで、急きょ、福島にこちらから出向き面談を行うこととなった。
(注)当事務所では、債務整理の案件を受任するにあたっては、法令に従い、必ず司法書士がご本人様と面談(本人確認義務)を行っております。ご本人確認、手続きの説明、報酬の説明をし、ご納得いただいてから委任契約を締結しております。
遠方のお客様に関しましては、原則当事務所のある東京都品川区までお越しいただくのですが、今回の件では、一刻の猶予もない状況と判断し、当事務所所属の司法書士が現地までお伺いさせていただきました。
翌日の土曜日、福島出張。
面談に伺った。
一通り面談の後、無事ご依頼を受任する運びとなり、
早急に介入することとなった。
これで支払をストップすることができ、督促も止まるはずだ。
ご相談者様も、ほっとした様子で、
ここまで来たかいがあった。
・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・
一段落したところで、どうしても原発事故の話になる。
お会いしたOさんは、
『福島といえば「放射能」といわれるが、地震で多くの家屋が倒壊し、
津波で大勢の方が亡くなっていることも忘れないでほしい。』
とおっしゃった。
そのとおりだと思った。
被害にあった皆が、国や自治体から補助を受けられるわけでなく、
被害者間に溝が生まれているとも聞いた。
東京にいてはわからない、
地元に住んでいるからこその生々しい声だ。
・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・
そんなこんなで、せっかく来たのだから、
一泊でもして「八重の桜」の会津若松まで足を延ばそうか
なんて思い立ったが、あいにくビジネスホテルはどこも満室。
しょうがないので、
あきらめて、最終の新幹線で帰京した。
◆当法人よりコメント
本文中にあるように、今回はとくに緊急性が高いため、当事務所スタッフが直接現地までお伺いさせていただきました。
原則としては、当法人のある東京都品川区の事務所まで1回だけお越し頂く必要がございます。
とはいえ、お客様のご事情は人それぞれであることは、この仕事をしていて痛感しているところです。できるだけお客様のご事情を汲んで対応させていただきますので、お気軽にご相談いただければと思います。今後ともよろしくお願いいたします。